近重幸哉写真展「香港1997 返還前・回帰後 〜回帰25周年〜」
ギャラリーE&M西麻布/7月10日(日)まで
©️近重幸哉
考えてみると22年も訪れていないのだが、僕は香港がとても好きで、人と旅の話をするときには「もしかしたら、パリよりもローマよりも香港の方が好きかもしれない」と話すことがある。このときイメージしているのは、僕自身がカメラを提げて歩いていた2000年頃までの姿だ。
その香港がイギリスから中華人民共和国(中国)に、1997年7月1日に返還されて25年が経った。この体制移行の瞬間を九龍半島の突端・尖沙咀で迎えた僕の中には、当時の報道から6月30日まではイギリスから中国への返還、7月1日からは中国への回歸(回帰)という言葉で記載されている。当時から、1国2制度に不安を抱えている香港人は多かったが、それでも25年前の香港の空気は50年の体制維持が約束されており、個人的な印象では穏やかだったと思う。
しかし、残念なことに回帰から20年を迎える前に、香港の人々、特に若者たちが中国による体制変更に反発し雨傘運動(2014)が発生した。そしてその後も、大規模な反体制デモが繰り返されてる。今の香港の印象を問われると、デモの騒然とした様子で思い浮かべる人も多いだろう。その原点、世界中から注目された香港返還・回帰の行われた1997年の様子を紹介したい。
(写真展案内より)
<作家プロフィール>
近重幸哉(ちかしげ ゆきや)
ジャーナリスト・写真家。1961年、広島県生まれ、取材記者としての活動とともにヨーロッパ、香港、8月6日の広島平和記念公園などの写真を、おもにM型ライカで撮り続けている。民主化後の旧東欧、8月6日の広島などの写真展を繰り返し開催。
会場:ギャラリーE&M西麻布(東京都港区西麻布4-17-10)
会期:2022年6月29日(水)〜7月10日 (日)(月・火曜日休館・入場無料)
時間:12時00分から18時00分まで(土・日:12時00分から18時00分まで)
http://www.takeuchi-studio.jp/gallery_em/
『地球の歩き方 香港 マカオ 深セン』はこちらから。
*最新の情報を掲載するよう心がけておりますが、ギャラリー等の都合により会期等が変更になっている場合があります。ギャラリーホームページなどでご確認のうえお出かけください。