本日最終日!/大門美奈写真展

大門美奈写真展「新ばし」
ライカGINZA SIX/8月18日まで

©Mina Daimon

花街としての新橋は、現在の銀座~東銀座を指す。

芸者衆のお稽古場の近くにはかつて木造の「新橋」が架かっていたことにその名は由来し、「新橋芸者」と 呼ばれるようになったという。

踊り手である立方(たちかた)、奏者の地方(じかた)から成る宴席で披露される彼女らの余興は、芸の新 橋と賞されるに相応しく、それは艶やかで洗練され、かつ品よく趣があり、私はすっかり魅せられてしまっ た。胃に流し込んだ酒が沸き立つのを感じつつ、私は興奮のなか彼女らにレンズを向けた。

彼女らをおさめるカメラはライカでなくてはならなかった。

被写体との間合いを目測で測り、手元でおおよそのピント位置を調整して、ファインダーを覗いたら瞬時に シャッターを切るといった作法が相応しいだけでなく、ライカで撮ることが日々上質に触れてきた「新ば し」を背負って立つ芸者衆への礼節のような気がしたのだ。

ライカも新橋芸者も、国は違えど長い歴史のなか、かたや技術、かたや芸を磨き、そこに携わる多くの人たちの手によって後世に伝えられたひとつの美のかたちである。

ここ銀座は、新橋芸者ゆかりの地。 これらの写真は、ライカを手に「新ばし」という世界を垣間見ただけの序章のようなものではあるが、新橋 芸者の一端をちらとでも感じられたらと願う。

(写真展案内より)

<作家プロフィール
横浜市出身、茅ヶ崎市在住。作家活動のほかアパレルブランド等とのコラボレーション、講座・ イベントの 講師、メディアなどへの寄稿を行っている。個展・グループ展多数開催。代表作に「本日の箱庭」・「浜」、 同じく写真集に「浜」(赤々舎)など。海外や日常のスナップのほか、日本 の伝統や陰影を生かした美の表現 を得意とし、特にモノクロームでの表現に定評がある。
https://www.minadaimon.com/

会場:ライカGINZA SIX(東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 5階)
会期:
2022年5月11日(水)〜8月18日(木)
時間:
午前10時30分から午後8時30分まで
https://ginza6.tokyo/shops/1199

ホトグラ。編集部より
ライカM10 モノクロームとDNP メディア・アートが開発したモノクロ写真プリントによって、新橋芸者の 世界を表現した写真展 です。ライカGINZA SIXの写真展に続き、DNPプラザ(https://dnp-plaza.jp)でも9月30日(金)まで同写真展が開催されています。

*最新の情報を掲載するよう心がけておりますが、ギャラリー等の都合により会期等が変更になっている場合があります。ギャラリーホームページなどでご確認のうえお出かけください。

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