本日初日! THE GALLERYセレクション展 飯田裕子写真展「海からの便り II」


ニコンプラザ東京「THE GALLERY」/10月17日(月)まで

©️飯田裕子

海に行くと全てがリセットされる。そんな気がする。なぜなら海は地球始まって以来、私たち人間が出現する以前 からそこにあり、今も太古とほぼ変わらない姿でそこにあるからだろう。海は、自然界の中で特別な存在だと思う。 ありきたりな言い方では、生命の母なる海。大らかに受け入れ、時に奪い、攪拌する。自分の一生の時間軸では 計り知れない不思議さが、海にはある。だから心惹かれる。

人類がアフリカを出発し、地球上で最後の移動を試みたのも海だった。そこはポリネシアと呼ばれる太平洋の中 央部の島嶼(ハワイ、ニュージーランド、イースター島の三角を結んだ海域内の島々)。ポリネシア人が意思を持って移住し拡散してきた。水平線の彼方の島々まで星を頼りに航海してきた彼らには、連帯感や仲間との絆、愛 (ALOHA)のスピリッツが今も受け継がれている。

今、私は還暦を超え、外房の黒潮洗う勝浦に暮らしている。太平洋の端ではあれ、海洋の街だ。ポリネシアではよく「日本のどこの島から来た?」と聞かれた。彼らにとって日本列島は同胞の島国なのだった。 思い起こせば大学時代には千葉の海によく通っていた。今回は、自分の原点である千葉の海とポリネシアの海。 海と人が奏でる世界を写真で表現してみた。

「海からの便り II」にしたためた私的な物語を、是非多くの方々にご覧いただき、海という環境、海と生きる人々、そして生き物に想いを馳せていただけたら幸いです。

(作者コメント/写真展案内より)

<作家プロフィール

飯田裕子(いいだ ゆうこ)
日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中に三木淳氏に師事。 ライフワークとするテーマはポリネシアなど太平洋島嶼の文化。北米アナサジ族、アジアの布、北朝鮮、など。国内では、群馬県川場村のオフィシャル写真家として30年世田谷区と山村の村づくりを記録している。日本メディカルハーブ教会認定教室「Garden studio JP」主催者として写真家の一方で メディカルハーブに関わる仕事もしている。 母との介護生活を描いたエッセイ「介護という旅の途中で」を web マガジンに連載中。
写真展に、「海からの便り」(新宿ニコンサロン、1983 年)、「砂漠」(新宿ニコンサロン、1989 年)、「Fare Pacifica」 (銀座ニコンサロン、1997 年)、「流るる」(川場村ギャラリー蔵、2000 年)、「川場村、生命の水が巡る村」(世田谷 美術館、2003 年)、「BULA! FIJI」(富士フィルムフォトサロン東京、2007 年)、「南へゆるり、南房総と太平洋」(枇 杷クラブギャラリー、2010 年)、「長崎、光の道」(教文館ギャラリー、2017 年)、「海と人と鯨と」3 ヶ所同時開催(白 浜海洋美術館、わだぱん、Boccs、2021 年)、他

会場:ニコンプラザ東京 THE GALLERY (東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階)
会期:
2022年10月4日(火)から10月17日(月)まで(日曜日休館日/入場無料)
時間:
午前10時30分〜18時30分(最終日15:00まで)
https://www.nikon-image.com/support/showroom/tokyo/event.html

ホトグラ。編集部より
学生時代から海をメインに人と自然を精力的に撮影されてきた写真家、飯田裕子氏。今回の写真展ではご自身の原点と述べられる千葉の海と、長年撮影を続けているポリネシアの海の写真の心地好いセッションが楽しめそうです。

*最新の情報を掲載するよう心がけておりますが、ギャラリー等の都合により会期等が変更になっている場合があります。ギャラリーホームページなどでご確認のうえお出かけください。

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