開館20周年記念第1弾 澤本玲子写真展「Recollection」
アイデムフォトギャラリー「シリウス」/6月1日(水)まで
株式会社アイデムが運営するアイデムフォトギャラリー「シリウス」は2021年9月で開館20周年を迎えました。この度20周年記念展の第1弾として「澤本玲子写真展」を開催します。
澤本玲子は、2006年に亡くなるまで長年にわたり日本大学芸術学部写真学科で教鞭を執っていた写真家です。また、ギャラリー「シリウス」で展示した二人目の写真家でもあり、現在同ギャラリーのスタッフとして働いている澤本慶子の母でもあります。本展時は澤本慶子セレクトの元、1998年に刊行された「『絵本のように:For your imagination:澤本玲子ポラロイドSX-70作品』を中心に構成し、同写真集で使用したポラロイドSX-70の原版作品と、絵本感をだすために印画紙ではなくクラフト紙にプリントした作品を織り交ぜて展示いたします。
アイデムフォトギャラリー「シリウス」がオープンした2001年の9月から2017年まで「シリウス」のチーフディレクターを務めていた山下洋一郎の依頼により、二人目の作家として写真展「透明な壁のむこうに」を開催した。山下の「最初はプロの写真家、二人目は学校関係の写真家と決めていた」という思惑で白羽の矢が立ったようである。
学生時代から母のアシスタント兼荷物持ちとして撮影旅行に同行したり撮影を手伝ったりしたが、度々母は「写真は楽しんで撮らないと観る人も楽しくない」と言っていた。また、「『この写真どうなってるの?どうやって撮ったんだろう?』って思ってもらえるような被写体がみつかるとワクワクしない?」とも。そのために作品のタイトルもとても大事にしていた、というより楽しんでつけていた。「こう見ろ」と強制するのではなく、作品の世界に入ってもらうための一助になればとの思いのようだ。
今回の展示では写真集「絵本のように」には掲載されていない作品数点も展示を予定しています。一部を除きタイトルもそのまま使用しておりますので作品と併せて「楽しんで」いただければ幸いです。
(写真展案内より)
写真を見る楽しみのひとつは、そこから無限に想像することができることかもしれません。それは絵本を見ているときの楽しさに似たものがあることに気がつきました。絵本は子供だけのものではありません。イメージの豊かな大人にこそ許される楽しみなのかもしれません。想像力を駆使できるのは、その基になる豊かな経験があってこそなのではないでしょうか。小さな作品から大きなイメージの翼を広げてお楽しみください。 -澤本玲子-
(「絵本のように」口書きより抜粋)
(作家プロフィール)
澤本玲子(さわもとれいこ)
1936年札幌生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。日本大学芸術学部写真学科教授を務める。2006年没。
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」(東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F)
会期:2022年5月12日(木)〜6月1日(水)(日曜休館/入場無料)
開催時間:午前10時00分から午後6時00分まで(最終日午後3時00分まで)
https://www.photo-sirius.net
*最新の情報を掲載するよう心がけておりますが、ギャラリー等の都合により会期等が変更になっている場合があります。ギャラリーホームページなどでご確認のうえお出かけください。